コラム
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シェイプノートとセイクリッド・ハープ 音符の形で歌う伝統と1844年の歌集
楽譜の音符の玉の形で音の高さを示す「シェイプノート」は、アメリカで長く受け継がれてきた歌い方の伝統です。ここでは、米国議会図書館のブログ、全米芸術基金(NEA)、ジョージア州の百科事典の記述をもとに、記譜の仕組みと、1844年に出た歌集『セイクリッド・ハープ』の歩みを整理します。教会の教えや信仰の中身には立ち入らず、歌い方と本の歴史に絞ります。
音符の形で音階を示す仕組み
議会図書館のアメリカ民俗生活センターのブログによると、シェイプノートは、楽譜の読み方を人々に分かりやすく教える方法として、歌の学校を通じて育ちました。プロテスタントの教会で、会衆の歌い方を改めようとする動きの一部でもあったと説明されています。議会図書館の別のブログは、そのきっかけを、18世紀から19世紀初めのニューイングランドの賛美歌の作り手たちが、教会で耳にする会衆の歌の質に落胆したことに求めています。
ジョージア州の百科事典「ニュー・ジョージア・エンサイクロペディア」によると、セイクリッド・ハープの記譜は、ニューイングランドの歌唱の教師ウィリアム・リトルとウィリアム・スミスが、1801年に出版した教本『Easy Instructor』で示したものです。議会図書館の2023年のブログも、4つの形を使う方式が1801年に体系化され、セイクリッド・ハープによって広まったと書いています。
4つの形と4つの音名
百科事典によると、音階を音名で歌う習わしは1800年よりずっと前にヨーロッパで生まれ、7つではなく「ファ・ソ・ラ・ミ」の4つの音名を使うこともありました。4つの音名で表すと、長音階は「ファ・ソ・ラ・ファ・ソ・ラ・ミ・ファ」となります。リトルとスミスは4つの音名にそれぞれ形を与え、ファを三角形、ソを丸、ラを四角形、ミをひし形の音符にしました。
歌の学校の教師は、生徒にまず「形を歌う」ことをさせて、楽譜を見て歌う力を教えました。この習わしはいまのセイクリッド・ハープの歌い方にも残っていて、歌い手は自分のパートをまず音名で歌い、それから歌詞で歌います。議会図書館の2021年のブログは、この方法によって、ほかに音楽の教育を受けていない人たちも、ほどなく3部や4部の和声を歌えるようになったと書いています。
7つの形の方式とゴスペル
2023年のブログによると、地域によっては、音ごとに形を1つずつ当てる7つの形の方式が好まれるようになりました。この方式は、ジェシー・B・エイキンが1846年に出した『The Christian Minstrel』で広まり、アメリカ南部では、歌の集い(シンギング・コンベンション)やゴスペル音楽と結びついて聞かれることが多いと説明されています。
1844年の歌集『セイクリッド・ハープ』
歌集『セイクリッド・ハープ』は、B・F・ホワイトとE・J・キングがまとめ、1844年に初めて出版されました。二人の出身は資料によって書き方が異なり、ジョージア州の百科事典は二人ともジョージア州西部の人としていますが、議会図書館の2021年のブログは、ホワイトをサウスカロライナ州、キングをジョージア州の人としています。全米芸術基金は、この歌集を、口伝えの旋律を書き取った曲を重んじる、アメリカの宗教的な合唱曲集と紹介しています。旋律には旧大陸に由来するものもあれば、18世紀のアメリカの作曲家によるものもあり、本はもともと農村の歌の学校の教本として始まりました。1850年代までには、定期的に開かれる歌の集いの中心となる本という役目も加わったと書かれています。百科事典によると、歌詞の多くは、アイザック・ワッツ、チャールズ・ウェスレー、ウィリアム・クーパー、ジョン・ニュートンらによる18世紀のイギリスの賛美歌の詩です。
一世代に一度の改訂
2023年のブログによると、セイクリッド・ハープ出版社の公式の歌集は一世代に一度しか改訂されず、そのおかげで曲の旋律や編曲が何世紀にもわたって受け継がれてきました。そのブログが書かれた時点では、最も新しい版は1991年のもので、次の版の編集が進められていました。1991年版は、ヒュー・マグロウを中心とする編集委員会が作りました。全米芸術基金によると、委員会は、改訂で加える曲の候補(新しく作られた曲や、古い歌集から選んだ曲)を集めて見直し、60曲を選びました。そのうち37曲は、当時存命の作者によるものでした。
百科事典の記述では、歌い手が使う版には、1991年版のほかに、W・M・クーパーによる1902年の改訂に始まる「クーパー版」の系統があります。1934年には、アラバマ州のジャッジ・ジャクソンの作品を中心とする77曲の『The Colored Sacred Harp』も出版されています。
中央の四角を囲む歌の集い
百科事典によると、セイクリッド・ハープの集いでは、歌い手がテノール、バス、トレブル、アルトの4つの席に分かれ、中央の空いた四角を囲んで座ります。先導役が交代で四角の中央に立ち、曲の拍子に合った昔ながらの振り方で拍をとります。旋律はテノールが受け持ちますが、ほかの3つのパートも旋律を支えるだけの役ではなく、伝統的な歌集では各パートを別々の五線に記しています。一日で90曲ほどを歌うこともあると書かれています。
1959年のファイフの録音
議会図書館の2021年のブログは、1959年9月にアラバマ州ファイフで開かれた合同セイクリッド・ハープ音楽協会の集いの録音を紹介しています。民俗学者アラン・ロマックスが、イギリスのフォーク歌手シャーリー・コリンズの手を借りて録音したもので、2010年に議会図書館の国家録音登録簿に選ばれました。2日目の昼前に着いた二人は、昼の休みまでの約90分で32曲を、その後の約5時間でさらに130曲を録音したと書かれています。ブログは、こうした録音や、民俗音楽祭への出演、1959年の集いにも加わっていたヒュー・マグロウらの働きかけによって、この伝統が南部にとどまらず、アメリカ全土や海外でも新たに親しまれるようになったと述べています。マグロウは1982年に、全米芸術基金のナショナル・ヘリテージ・フェローに選ばれています。
まとめ
シェイプノートは、音符の形で音の高さを示し、楽譜の読み方を分かりやすく教えるために使われてきた記譜です。1844年に出た『セイクリッド・ハープ』は改訂を重ねながら歌い継がれ、7つの形の方式は、アメリカ南部の歌の集いやゴスペル音楽とも結びついて聞かれてきました。歌の響きを知りたいときは、議会図書館などが公開している録音の紹介が入口になります。
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このサイトは、ジャマイカ出身のシンガーソングライター・ゴスペルディレクター、ジョン・ルーカスの公式サイトです。公式サイトはJLミニストリー合同会社(仙台市若林区)が運営しています。ジョン・ルーカスは、幼いころからゴスペルクワイヤのメンバーとして歌ってきたと、プロフィールで紹介されています。アルバム『God is Good』には Oh Happy Day などのゴスペルの曲が収められています。年表は、公式サイトのプロフィールのページで読めます。公演の予定は、公式サイトのスケジュールのページで案内されています。ジョン・ルーカスの公演やイベントについてのお問い合わせは、公式サイトのお問い合わせページからご相談ください。
参考にした資料
各ページの内容は、2026年10月13日に確かめたものです。