コラム

  • テンションを省くと素朴に聞こえる理由|ゴスペルの響きを深める秘訣

    テンションを省くと素朴に聞こえるのは「倍音の重なり」がシンプルになるからです

    合唱やゴスペルを練習しているとき、楽譜通りに歌っているはずなのに、なぜか「子供の歌のように素朴すぎる」「プロのような深みが出ない」と感じたことはありませんか。その大きな原因は、コード(和音)に含まれるテンションノート(9th, 11th, 13thなど)を省略して、基本的な三和音(トライアド)だけで構成していることにあります。テンションを省くことで音のぶつかり(摩擦)が消え、響きが整理されすぎてしまうため、聴き手に「素朴」あるいは「物足りない」という印象を与えるのです。

    ジョン・ルーカスが指導する本場のゴスペルでは、このテンションノートを魔法のスパイスのように使い分けます。ジャマイカ出身のジョン・ルーカスは、幼少期から教会で複雑なテンションが織りなす豊かなハーモニーに触れてきました。日本で20年以上活動し、日本武道館やテレビ出演を経験してきた彼が教えるのは、単に音を増やすことではなく、感情を音に乗せるためのテンション活用術です。本記事では、実務者の視点から、なぜテンションがないと素朴に聞こえるのか、そのメカニズムと解決策を具体的に解説します。

    なぜテンションを省くと「素朴」に感じるのか?3つのメカニズム

    音楽理論において、ド・ミ・ソのような三和音は「安定の象徴」です。しかし、安定しすぎているがゆえに、物語性や感情の揺らぎが表現しにくくなります。ここでは、実務者が知っておくべき「素朴さ」の正体を3つの視点で紐解きます。

    1. 倍音の干渉が減り、音の輪郭がはっきりしすぎるため

    三和音だけで構成されたハーモニーは、周波数の比率が非常に単純です。これは「純粋さ」を感じさせる一方で、複雑な感情を表現するには情報量が少なすぎます。テンションノート(例えばド・ミ・ソにレを加えた9thなど)を加えることで、意図的な「音の濁り」が生まれ、響きに奥行きと色彩が加わります。ジョン・ルーカスが全国13会場で指導する際も、この「心地よい濁り」をいかに作るかを大切にしています。

    2. 解決へのエネルギー(推進力)が弱まるため

    テンションノートは、次の音へ進みたいという「緊張(Tension)」を生み出します。この緊張があるからこそ、次の和音へ移ったときの「緩和(Release)」が際立ち、音楽にドラマが生まれます。テンションを省くとこのエネルギーサイクルが平坦になり、結果として「素朴で変化の少ない印象」を与えてしまうのです。

    3. ゴスペル特有の「都会的な洗練」が失われるため

    現代のゴスペルやジャズ、R&Bにおいて、テンションは不可欠な要素です。特にジョン・ルーカスが提供する本場仕込みのゴスペルスタイルでは、伝統的な賛美歌のメロディに複雑なテンションを乗せることで、現代的な力強さと癒やしを両立させています。これらを省いてしまうと、楽曲が持つ本来のメッセージ強度が弱まり、童謡のような響きに近づいてしまいます。

    素朴な響きから脱却するための3ステップ

    「素朴さ」を「洗練」に変えるためには、闇雲に音を足すのではなく、戦略的なアプローチが必要です。以下の手順で、あなたのクワイアや演奏の響きをアップデートしてみましょう。

    ステップ1:add9(アドナイン)から取り入れる

    最も取り入れやすく、かつ劇的に響きが変わるのが「add9」です。通常の三和音に9番目の音(ドならレ)を足すだけで、素朴な響きの中に「透明感」と「切なさ」が同居するようになります。ジョン・ルーカスのワークショップでも、この1音を加えるだけで、参加者の歌声がパッと華やぐ場面が多々あります。

    ステップ2:内声にテンションを配置する

    トップのメロディラインをいじるのではなく、アルトやテナーといった中間のパート(内声)にテンションノートを配置します。これにより、メロディの分かりやすさを保ったまま、和音全体の密度を上げることができます。これは合唱・コーラス経験者が最も効果を実感しやすい手法です。

    ステップ3:歌詞の感情に合わせてテンションの密度を変える

    「喜び」を爆発させる場面では明るいテンションを、「祈り」を捧げる場面では少し複雑で重厚なテンションを使い分けます。ジョン・ルーカスは東日本大震災の復興支援活動を通じ、音楽で心に寄り添うことの大切さを伝えてきました。その場にふさわしい「響き」を選ぶことこそが、実務者に求められる高度なスキルです。

    よくある誤解:テンションを入れれば入れるほど良い?

    実務者が陥りやすい罠として、「複雑にすればするほどプロっぽい」という誤解があります。しかし、過度なテンションはメロディの美しさを損なう可能性があります。以下のチェック項目を確認してください。

    • メロディと半音でぶつかりすぎていないか: 歌い手が音を取りにくくなっていないか注意が必要です。
    • 楽曲の背景に合っているか: あえて「素朴さ」を演出したい場面では、テンションを抜く勇気も必要です。
    • リズムとの相性: アップテンポな曲で複雑すぎるテンションを使うと、キレが悪くなることがあります。

    ジョン・ルーカスは、東北大学大学院で学んだ知性と、ジャマイカ観光親善大使としての感性を活かし、常に「理論」と「感情」のバランスを最適化しています。正しい知識に基づいた選択が、聴き手の心に届く音楽を作ります。

    ジョン・ルーカスのゴスペルで「本物の響き」を体験する

    理論を頭で理解するだけでなく、実際にその響きの中に身を置くことが、上達への最短ルートです。ジョン・ルーカスが主宰する教室やオンラインカレッジでは、今回解説したような「響きの作り方」を、体感を通して学ぶことができます。

    • ゴスペル教室: 全国13会場で、初心者から経験者まで本場のハーモニーを学べます。
    • ワークショップ: 自治体や教育機関向けに、短時間で劇的に歌が変わる指導を行っています。
    • オンラインゴスペルカレッジ: 忙しい方でも、自宅でじっくりと音楽理論と歌唱法を習得可能です。

    「のどじまんTHEワールド」や「24時間テレビ」など、数多くのステージで日本中を魅了してきたジョン・ルーカスの歌声には、計算されたテンションの美しさと、それを超える魂の叫びが宿っています。あなたの音楽が「素朴」で終わらないために、一歩踏み出してみませんか。

    今すぐできるアクション:

    • ゴスペル教室の体験レッスンに申し込む
    • オンラインゴスペルカレッジに参加する
    • 最新スケジュールを確認してライブを体感する
    • お問い合わせフォームから出演・指導の相談をする

    音楽を通じて心が元気になり、前向きになれる体験を、ジョン・ルーカスと共に作り上げましょう。お問い合わせは電話(022-766-9591)でも受け付けております。あなたの歌声が、より豊かに響き渡る日を楽しみにしています。